蓄熱シートによる一時的な
発熱ピークの温度上昇抑制
Suppression of temperature rise during temporary
heat generation peaks using a heat-storage sheet
蓄熱シートによる一時的な
発熱ピークの温度上昇抑制をご紹介いたします。
課題概要
常時発熱ではなく、起動時や高負荷時など短時間だけ大きな発熱が生じる機器に対し、蓄熱材料を活用して一時的に熱を受け止め、ピーク温度の上昇を緩和する技術提案例です。
「熱を伝える」「熱を拡げる」だけでなく、「一時的に熱を蓄える」という別の熱マネジメント手法を取り入れ、発熱量だけでなく時間変化も含めて熱設計を考えます。
お客様の課題
電子機器によっては平均的な発熱量は大きくなくても、起動時や高負荷動作時に短時間だけ温度が急上昇する場合があります。ピーク温度だけを基準に大型のヒートシンクやファンを設計すると、製品の大型化・重量増につながります。
- ・短時間の発熱ピークを抑えたい
- ・平均発熱量は小さいため大型の放熱機構は避けたい
- ・限られたスペースで温度上昇を緩和したい
- ・ファン等の能動冷却を使いにくい
- ・他の放熱材と組み合わせて熱設計を最適化したい
ニチベイパーツの
解決アプローチ
発熱パターン、許容温度、発熱時間などを確認し、蓄熱材料を発熱部周辺へ配置する構造を検討します。蓄熱シートを必要形状に加工し、まず短時間の熱を受け止める役割を持たせます。
さらに、必要に応じてグラファイトや放熱シートと組み合わせ、蓄えた熱を時間をかけて周囲へ拡散・放熱する構造へ展開します。常時の熱抵抗だけでなく、発熱の時間軸まで含めて熱課題を考えることがポイントです。
- ・発熱量、発熱時間、許容温度を確認
- ・蓄熱材料を必要形状へ加工し発熱部近傍へ配置
- ・必要に応じてグラファイト・放熱シートと複合化
- ・蓄熱後の熱の逃がし方まで含めて構造を検討
採用した素材・加工技術
採用素材
- ・放熱シート、粘着性を持つ機能性シート
- ・グラファイトシート
- ・放熱シート、熱伝導材
加工技術
- ・精密打ち抜き、貼り合わせ、積層加工
- ・発熱部形状に合わせた部品化
発熱量と発熱時間に応じた蓄熱材料を中心に、熱を周囲へ逃がすための熱拡散・熱伝導材料を組み合わせます。部品形状に合わせた精密加工と積層構造で実装しやすくします。
解決結果・効果
短時間の発熱を蓄熱材料が一時的に受け止めることで、ピーク温度の立ち上がりを緩やかにする熱設計が可能になります。大型の放熱機構を追加するのではなく、限られたスペースで熱の時間変化をコントロールする選択肢を提示できます。
本件は技術提案例のため、蓄熱量、作動温度、温度低減効果などは採用材料と発熱条件によって異なります。実際の案件では温度履歴を確認しながら、材料量や他の放熱部材との組み合わせを評価します。
- ・短時間のピーク温度上昇を緩和する選択肢を提示
- ・大型ヒートシンクやファンに頼らない熱対策を検討
- ・限られたスペースへ薄型部品として配置可能
- ・蓄熱+熱拡散+放熱の複合設計へ展開
「連続的に熱い」のではなく「短時間だけ熱くなる」製品や、
ピーク温度が設計制約となっている製品への
適用を検討できます。
- 高負荷時のみ発熱が増える電子機器
- バッテリー・電源周辺
- 通信機器・演算機器
- 小型モーター・アクチュエーター周辺
グラファイトによる熱拡散や放熱シートによる熱伝導と組み合わせることで、
発熱の「量」「方向」「時間」を考慮した複合的な熱対策へ発展できます。